ギリギリの人数で回している仕事。
「すみませんが、今月いっぱいで会社を辞めさせていただきます。」
と急にアルバイトさんから言われたら大変困ります。
今回の記事は人が辞めにくくなる職場にしたい人向けの内容です。
フレデリック・ハーズバーグの衛生要因
フレデリック・ハーズバーグはアメリカの床心理学者です。彼が提唱したものに「二要因理論」というものがあります。
一つが動機付け要因で、達成、承認、成長など、これらが満たされると人は働きがいを感じます。
もう一つが衛生要因。これが足りないと人は不満を感じます。かといって、どんどん上げても満足度は思ったほど上がりません。
今回は衛生要因について詳しく見ていきます。
①給料
働く大きな理由の一つは給料です。むしろお金のために働いているという方がほとんどではないでしょうか。
給料は安すぎると生活できませんし、どんどん上がっても満足度は頭打ちしています。
主婦のアルバイトさんで多いのは、子ども学費などでお金がより必要になったので、時給の高い会社に転職されることです。
アルバイトは時給換算ですし、今は社会保険料の壁もあり、手取りを増やすために時給の高いところで働こうと思うのは当然です。
逆に年収が高い場合はどうでしょうか。
ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマン教授らの研究によると、年収7万5000ドル(当時の日本円で約800万円)で幸福度は頭打ちになると言われています。
当時の物価よりも現在は上がっていますので、今に換算するともう少し金額は上がっていると思います。
給料が少なすぎてアルバイトさんを最低賃金付近で雇用されている場合は、時給を上げれるように考えましょう。
また給料で年収800万円ほどある会社の場合は、動機付け要因で社員のやりがいを高めましょう。
②労働条件
残業時間が長い、転勤、夜勤がある、休日日数が少ない、有給休暇がとりにくい。
これらの条件が良いほど、充実したプライベートを過ごせます。
労働条件を良くするためには働き方を見直す必要があります。
昔からの慣例で、無駄な書類作成していませんか?
資料が整理されておらず、探すのに時間を費やしていませんか?
仕事の生産性を高めることで、余裕が生まれ休みを取りやすくなります。
また空いた時間を投資に回し、新しい取り組みが始められると好循環になります。
③労働環境
「空調の設備が古いため、暑い中で仕事をしている。」
「危険な作業で健康被害が起きる可能性がある。」
労働環境が悪いと、従業員は安心して働くことができませんし、生産性も落ちます。
働く職場の安全性は前提条件です。
毎日、ケガしたりしないかビクビクしながら仕事するのは嫌ですね。
社員が安全に安心して働けるように労働環境を整えましょう。
まとめ
衛生要因は働く人にとって最低限必要なものです。
足りていないと不満を感じますし、どんどん増やしてもそれに比例して満足度が増えるものではありません。
まずは衛生要因の改善に取り組み、人が辞めにくい職場を目指しましょう。
そして、次に動機付け要因を高めて働きがいを感じられる職場にしましょう。
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